【親子】以前付き合っていた既婚男性との間にできた子を出産しました。


 養育費の請求は認知が前提となる。男性が認知に難色を示す場合は認知調停を申し立てる。その場合,戸籍の記載にも留意が必要である。


Q. 私は,以前付き合っていた既婚男性との間にできた子を出産しました。小さな子供を抱えているので,自分の収入だけでは生活がたいへんです。どうしたらいいですか。

A. 母親であるあなたは,父親である男性に対して,養育費の支払いを求めることができます。父親から思うような養育費の支払いがされない場合は,家庭裁判所を通じて支払いを求めることになります。その場合は,父親がその子を「認知」していることが前提です。ですので,まずは男性に認知を求める必要があります。

 男性が認知に同意している場合は,父親が届出人となって,市町村役場に認知届を提出します。これを任意認知と言います。認知届が提出されると,子どもの戸籍の父親欄に男性の名前が記載されます。
 しかし,認知したことは男性の戸籍にも記載されますし,その後の養育費の請求にも直結しますので,男性が認知に難色を示すことがあります。その場合は,強制認知という手続きをとることになります。

 この手続きをとるには,まず,男性を相手方とする認知調停を家庭裁判所に申し立てます。この調停で,認知することについて男性との間で合意ができ,裁判所が調査の上で合意が正当であると認めれば,合意に従った審判がされます。家庭裁判所から送られてくる審判書を付けて,市町村役場に認知届を提出します。
 認知について合意ができなかった場合,調停は不成立となりますので,認知の訴えを家庭裁判所に提起します。そこで認知請求を認める判決が出されれば,その判決書を付けて市町村役場に認知届を提出します。

 ただし,調停による場合でも訴訟による場合と同様に,戸籍を見れば強制認知の手続きによったということ,つまり父親が認知を拒んでいたということが分かります。ですので,もし調停で合意ができるようであれば,任意認知の方法で届け出るように考えた方がいいかもしれません。

2016/02/19