【少しもためにならないコラム】無料法律相談はやっていますか?



 フリーミアムっていうのを最近よく聞きますね。
 知恵蔵では「無料のサービスを多数のユーザーに提供し,高機能または追加された特別な有償サービスによって収益を得るビジネスモデル。」と定義されているようです。

 『フリー 〈無料〉からお金を生みだす新戦略』っていう本で注目されたんでしたっけ?このタイトルをつけながら,この本,有料なんですけど。
 いや,私も読みましたよ。図書館で借りて。だから無料でした。
 分厚い本だったということ以外,何が書いてあったかよく覚えていないなあ。試食販売は大々的にできないけど,デジタル・コンテンツなら主流の販売方法にできる・・・んだろうなあくらいのことはなんとなく分かりました。ええ,なんとなくですけど。

 スマホのアプリはほとんが無料でダウンロードできて,使って気に入ったらお金を払って広告バナーを消すとか,そんな感じですね,現状。
 商品がデジタルコンテンツだと,いくらダウンロードされてもそれでコストがかかるということはありません。だから,大量のイナゴに無料版を提供しても,それが事業者の負担になることはありません。
 まあ,ほとんどの人が最初から有償版を使うつもりなく無料版をダウンロードして使っているんですね。私もそうですけど。
 それでも,何%か有償版を使いたいという人もいるから利益になるんですね。無償版の提供にコストがかからないんだし。
 無償版をどれだけ多くの人に利用してもらえるか(全体を大きく),無償版利用者に有償版の魅力を訴求できるか(割合を大きく),ってところが勝負になるんでしょうか。
 でも難しいでしょうねえ。無償版がケチケチした仕様だと反感買うし,サービスしすぎると無償版で十分ってことになるし。
 それでも一度は興味を示してダウンロードまでした見込客はチェックできるわけですが。

 前置きが長い。

 さて,グーグル先生にお尋ねすると,このごろ無料法律相談やってますって法律事務所が増えているらしいです。「無料相談」で検索引っかかるようにしないと,もはやクリックもされないんだとかなんだとか。フリーミアムの影響ですかね?

 でも,法律相談の場合,あたりまえですが,無料でも有料でも同じだけ弁護士の実時間を消費することになってまして。
 で,「無料」を目指してやってくる人は,デジタルコンテンツの場合と同じで,ほとんどが無料で済ませようと思う人でしょう。そりゃあそうです。

 知恵蔵になんて定義されてましたっけ。「無料のサービスを多数のユーザーに提供し」。
 そうなんです。フリーミアムを収益につなげるには無料のサービスを多数に提供しなければならないのです!そして法律相談でこれをやると,弁護士が多量の実時間をとられてしまうのです!

 しかも。

 無料の法律相談だからといって,有料の場合と比べて質を落とすことは簡単ではありません。無料でもいい加減な回答をするのは論外です。30分まで,とか時間制限を設けている事務所がほとんどですが,タイマー鳴らして「はい,ここから有料」なんてことをすると,別の事務所へ行って続きの相談をされてしまうだけです。無料相談でも回答の質に差はないんですから。
 それでもあちこちの法律事務所のホームページで競うように無料法律相談30分ってうたってるのは,たぶんSEO対策なんでしょうね?違う?

 ということで結論。
 無料法律相談を収益に結び付けようとするのは悪手。無料法律相談はプロボノ活動としてするべき。
 私も自治体の無料相談を担当しております。ていねいに回答しておりますよ。無料法律相談をご希望の方には自治体の相談会をお勧めします。
 弁護士に相談することかどうかの段階で迷っておられる個人の方,迷わずに自治体の無料相談会へお出かけください。
 そういう方,たくさん来られます。

 で,これは弁護士に相談すべきだと分かったら,ぜひとも相談料を携えて弊所へお越しくださいませ~。

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